旬の味
土砂降りの雨や吹雪、そんな厳しい天気の日の行動ほど記憶に残る。庄内の雪は「下から降る」と言われ、吹雪けばヘッドライトをつけていても、目前を走る車さえ見失う▼大雪になった一月十日、支部の仲間四人で産直米の仲間づくり。私が以前勧めて、新聞「農民」を購読して丸一年になる九町歩の稲作農家のところへ行く▼「運動が広がって産直米への期待が大きい。それに応えるためにも仲間に入ってほしい」と訴えると、真剣なまなざしで「一緒に勉強させてほしい」との答えが返ってきた▼仲間になればさらに会話が弾む。「堆肥作りも関心がある。モミ殻を活用したい」とくれば、「堆肥利用組合をつくるので一緒にやろう」と。一時間ほど話して外に出ると、降り積もった雪で車が真っ白になっていた▼車のなかで仲間の一人が開口一番、「機は熟した」。まさに激動の情勢のもとで、多くの農民が「もう一つの流れ」を知り、打てば響く。私たちは、積もった雪を踏みしめながら春を感じたこの日を忘れないだろう。 (巌)
(新聞「農民」2005.1.24付)
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[2005年1月]
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