「農民」記事データベース20041220-665-06

静岡市の生産緑地制度

税負担軽減へ運動進む

宅地並み課税を阻止する会


 静岡市の政令市移行(来年四月)にともなう農地の固定資産税問題。大増税になることから、農家が市役所に座り込むなど抗議行動を行っていることはすでに紹介しました。これに対して市は、生産緑地指定を行うことを決め、その対象にならない小農地(五百平方メートル以下)についても支援策を示しました。

 しかし当初の支援策は農民の反発ですぐ撤回。新たなものを策定しましたが、その内容は、固定資産税の増額分の八割を五年間補助するなどというものです。また、市街化区域から調整区域への“逆線引き”も検討するとして、市内二十四カ所で説明会を開きました。

 ところがこれについても、関係農民抜きで農協幹部と市長とのトップ会談で「決着」した策を押しつけようとしていると、怒りの声が噴出。「宅地並み課税を阻止する会」が作られ、市議などへの要請も始まりました。

 そもそも宅地並み課税の根拠である都市計画法は、宅地として売れることを前提にした高度経済成長期の遺物。今は、「売りたくても売れない」のが現状。また、市街化区域に残された農地は極小地や細長地が多く、他の利用を見込めず、五年間で解決できるものではないと「阻止する会」は批判しています。

 そして市長に対して、市街化区域の農民も立派に地産地消に貢献していること、農業と農地の公益性を認め、税負担を最小限に抑える施策を要求しています。

(静岡県農民連 清水紀夫)

(新聞「農民」2004.12.20付)
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2004年12月

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