台風被害など
兵庫、京都で対県・府交渉
兵庫
被害じん大、復旧に融資いいが、助成ぜひ
グリーンウエーブ兵庫県実行委員会(兵庫食健連、兵庫農民連など)は十一月十八日、台風23号などによる深刻な風雨被害の実態に合った県の対策を求めるとともに、食料自給率の抜本的な向上、BSE全頭検査の継続、学校給食での地産地消の推進、農産物の輸入をめぐる問題で県に対応を求めました。要請には日本共産党の練木恵子、新町三千代の両県議が同席しました。
災害対策について県の担当者は、「災害資金、無利子の農業近代化資金(三年間)、野菜災害補償補助金が利用できる」と説明。河川決壊で水没した西淡町(淡路島)の農家は、「コンバイン、乾燥機など千五百万円が被災した。まだローンがあり、新しく購入すれば二重ローンになる。レタスも被災し収入がない。融資もありがたいが、助成してもらえないか」と深刻な状況を訴えました。
淡路農業守る会会長の蛭子智彦さんは、「使えなくなった農機具被害は八千二百六十万円、使えても修理代がいくらになるか」と不安をかかえる西淡町松帆地区の実情を紹介。上野信行兵庫農民連事務局長は、「豊岡市でも倉庫が水に流され、トラクター、コンバイン、軽トラなどが全部ダメになり、途方に暮れている農家がいる。このままでは、営農意欲が喪失しかねない。なんとか助成できないのか」と対策を強く求めました。
県は「これから議会で論議していただく」と述べるにとどまりました。
(兵庫農民連 上野信行)
京都
田植えに間に合うよう最大限の努力を必ず
十月下旬の台風23号で京都府丹後地方では、「井堰(いせき)の八割が流され、水路も崩壊」「ハウス三棟が倒壊し、二棟も土砂が入り込み、復旧のめどがたたない」「川幅が三倍にも広がり、田がえぐられ、橋が崩落」など、深刻な被害が発生しています。
京都食健連と京都農民連は十一月十八日、要求実現府民総行動に取り組み、災害の復旧をはじめ、米価暴落対策、BSE全頭検査の維持、農協合併問題など八項目にわたる要求書を京都府農林部と近畿農政局に提出し、交渉を行いました。
農民連は激甚災害の指定と復旧を急いで行うように要請。府の担当者は、「農地の崩壊は三千カ所あり、来年の田植えに間に合わないケースも出てくる。市町村とよく相談してほしい」と回答。これに農民連は、「集落によっては七割の田が使えないところもある。来年の田植えに間に合うよう最大限の努力を」と強く求めました。
さらに、「これを機に農業をやめるという声さえ出ている。国は写真による査定など、素早い対応を約束しており、市町村任せにせず、府として特別な体制を組んで支援するべきだ」と迫りました。京都農民連は、被災者への支援や救援カンパに取り組んでいます。
(京都農民連 上原実)
兵庫県淡路・豊岡水害義援金
郵便振替口座番号 01130(8)7864
加入者名 兵庫県農民運動連合会
京都府北部・水害義援金
郵便振替口座番号 01040(3)14144
加入者名 農民組合京都府連合会
*お願い 兵庫、京都のいずれも必ず通信欄に「水害義援金」と明記してください。
(新聞「農民」2004.12.6付)
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