「農民」記事データベース20040927-653-11

旬の味


 九月十五日、今朝は寒い。昨日の昼は三八度もあったトマトの鉢の温度が、今朝は一七度しかない。人間は服を着て調整できるが、トマトはそうはいかない。急激な気温の低下のうえに冷たい水をあげたらトマトがかわいそう▼私たちは、子どもを育てるように愛情を込めてトマトを作っている。作る農家の愛情が、トマトの本当のおいしさだと思っている。新聞「農民」に「食品大手『カゴメ』がトマト栽培に進出」という記事が載っていたが、果たして大企業に同じことができるのだろうか▼株式会社を農業に参入させて家族経営農業をつぶし、大型店の出店規制の緩和で昔ながらの商店街をシャッター通りに追い込んでいる小泉・自公内閣。強いもの、大きいものだけが生き残ればいいというやり方で、農家や中小業者を苦しめ、地域経済をズタズタにしている▼トマトを作って二十二年。トマト作りにかける情熱と同じくらい、もう少しマシな世の中をつくりたいと思っている。暮らしの問題でも、平和の問題でも、良識が通る世の中にしたい。

(君)

(新聞「農民」2004.9.27付)
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2004年9月

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