県農民連が対県交渉台風被害・BSE・米…宮 崎
宮崎県では、台風16号と18号による農林水産関連の被害が、合わせて百六十億円(いずれも県調べ、九月十日現在)。宮崎県農民連の落合幹雄会長ら六人は九月十三日、台風被害への対策と、BSE汚染国であるアメリカ産牛肉の輸入解禁問題、および米問題で対県交渉を行いました(写真〈写真はありません〉)。県側からは、農政水産部と福祉保健部から五人が対応しました。 農民連は、台風によってとくにビニールハウスの損壊と普通期水稲の被害が大きかったことを指摘。野菜の芽が出たばかりのところでビニールハウスを飛ばされてしまった農家の実情を具体的に説明しながら、こうした被害に対して共済だけでなく、行政による特別な救済制度を整備するよう訴えました。 (宮崎県農民連書記長 来住誠太郎)
北海道の台風18号被害ハウスや納屋、牛舎の倒壊など全道で200億円九月八日未明から北海道を直撃した台風18号は、観測史上例を見ない暴風が吹き荒れ、ハウスや納屋、牛舎の倒壊をもたらしました。その被害額は約二百億円で、ほぼ北海道全体に及びました。江別市の伊藤良明さんは、「ビニールを破こうと必死に作業しましたが、押さえていたネジクイがバンバン飛んできて、作業どころではなかった」と言います。ハウス八棟が損壊し、ビニールはどこに吹っ飛んだのか見あたらない状況です。ハウスの中のトマトやナスは見るも無惨で「ほとんど出荷できない」と嘆きます。 果樹地帯の仁木町では、路地のブドウのほとんどが落下。ハウスも、ビニールがとばされただけなのはいい方で、多くは骨組みも損壊しています。宮川多恵子さんは「ハウスが空中に浮いて、そばに寄ることもできなかった」そうです。新規入植してトマト栽培している小林祥史さんも、ハウスがほとんど全壊する被害に遭いました。 米も収穫直前の「ほしのゆめ」の穂が暴風に落とされました。空知管内・沼田町の松下隆さんの田んぼでは、九月四日の坪刈りに比べ、台風後の再調査では八十三キロも減収。「台風に一俵半も持っていかれた」と言います。 被災農家からは「被害を受けたハウスが多すぎて共済金が削減払いになりそうだ。特例措置を講じてほしい」「再建のための低利融資を何とかして欲しい」という声が寄せられています。 (北海道農民連 野呂光夫)
(新聞「農民」2004.9.27付)
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[2004年9月]
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