この人
福島の実家で農業に打ち込む
佐藤哲子(さとうさとこ)さん(21)
おいしいキュウリ作りに挑戦
今年四月、福島県農業短期大学校を卒業し、キュウリ十アールと稲作四ヘクタールを営む実家に戻った佐藤哲子さん。
学校では、「ナタネを生産して油を搾り、リサイクルまで取り組んだら、経営がどうなるか知りたい」と、卒業論文のテーマにナタネを選びました。
しかし、個人経営では、このリサイクルは赤字という結果に。
それでも、「ナタネは、あまり手がかからないから広い面積でも苦にならないのが魅力的。とれる油も安全な国産が見直されているのでさらにいい。ここに行政の助けがあれば…」と希望を持っています。
そもそもナタネに興味を持つようになったのは、高校二年生の時。母親の常子さんが「ナタネを作り始めたのを見て、勉強してみようと思った」といいます。
今でも家ではナタネを栽培していますが、自家用の油をしぼる程度。このため、キュウリの栽培を中心に手伝ってきました。
学校では畑作を専攻し、麦や大豆の勉強をしてきただけに、「キュウリ作りは難しい」と哲子さん。今年は特に悪い条件が重なり、虫と病気の被害で収量が減ってしまいました。
「来年はちゃんとキュウリを作りたい。収量も上げて、おいしい物を作って、それなりにもうけもあげたい。できればナタネをやってみたいけど、まだ難しいかな…。それから、ホームページを作って、お米を直接売ってみたい」と夢を話してくれました。
(新聞「農民」2004.9.20付)
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