沖縄のパイン畑でボランティア体験東京の宮嶋泰子さん(24=会社員)が手記今年の夏、八年目を迎えた農民連の農業ボランティア。沖縄でパイナップルを生産する高江洲義吉さんの家で、農業体験した東京都の宮嶋奏子さんの手記を紹介します。
驚きの連続七月、高江洲さんの家で六日間お世話になりました。私は、自然や生き物が好きで農学系の大学に進学。そこで、農民連の農業ボランティアを知り、何度か農業体験をさせていただきました。就職して二年がたち、ふと農業ボランティアを思い出し、久しぶりに申し込みました。 パインはスーパーなどでふだん目にしますが、パインの畑も、パインの苗も、収穫も、植え付けの作業も、何もかもが初めてで、驚きの連続。農作業をしていて、太陽の光や空の色を感じたり、草や土の匂いや風を感じたり、虫や鳥の鳴き声を感じたり、それから、身体中から信じられないくらいの量の汗を流したり、お腹がすく感覚や、ノドの渇く感覚を強く感じて、自分の体の声が聞こえたような気がしました。 沖縄の陽射しや炎天下の作業は想像以上に大変でしたが、「やっぱり自分は、自然を感じることが好きだな」と実感し、充実した気持ちでいっぱいになりました。
温かさ感じた今回、高江洲さんの所にお世話になって、家族と一緒に作業をしたり、食事をしたり、村の人たちに声をかけてもらったり、言葉を交わしたりして、人のつながりや人の温かさみたいなものを感じられたことが、何より一番うれしかったです。今まで、人の優しさや親切を当たり前のように受けていたような気がします。自分一人でがんばっていると思っていたことが、実は周りの人に支えられていたこと、それは就職して、家族と離れて暮らしてみて初めて気づいたことですが、「農業や農作物も、たくさんの人の力や気持ちが込められて成り立っているのだな」と思いました。 これまで、受け入れて親切にしてくださった農家の方や、農民連のみなさん、それから沖縄の高江洲さんに、この場を借りて、感謝の気持ちを伝えたいです。
(新聞「農民」2004.9.20付)
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[2004年9月]
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