食と農と環境守る取り組み
地域とともに歩む学校作り
全農研第34回大会 熱心に討論
「農業従事者を育てる農業教育を」「小学校・中学校・高校をとおした農の教育を」――。全国農業教育研究会(略称・全農研)の第三十四回大会が、八月七〜九日、滋賀県朽木村で開かれ、全国から四十七人が参加。開会集会では、朽木村の玉垣勝村長から歓迎のあいさつがありました。
今大会の基本テーマは、「食と環境を守り、地域の農業と農業教育を発展させよう〜環境創造型農業で環境を学び、琵琶湖の浄化を考える〜」。
第一日目のシンポジウムでは、琵琶湖研究所の大久保卓也さんが琵琶湖の水質について、ビオトープネットワークの村上宣雄さんが琵琶湖の浄化と再生について、滋賀県農政課の堀茂樹さんが全県の小学校ですすめている「田んぼの学校」事業について、不耕起栽培研究会の澤田龍治さんが中山間地での村おこしについて、それぞれ報告。(写真〈写真はありません〉)
二日目は、朽木村の日曜朝市や不耕起栽培の田んぼなどを見学した後、四つの分科会―(1)教科指導と生活指導、(2)学校・職場と教育課程、(3)農と食と環境、(4)地域とともに歩む学校づくりーに分かれて、各地の実践例を報告しあいながら、熱心に討論が行われました。
このうち第四分科会では、滋賀県の近江八幡市立北里小学校五年生が行った不耕起栽培による田んぼづくりや、滋賀県の長浜農業高校による「環境こだわり農産物」の認証を受けた米づくりなどが報告され、参加者から大きな関心が寄せられていました。
大会は、小・中・高一貫の農業教育と地域に根ざした農業教育の実践、会員の拡大、特に会員のいない県での取り組み強化などを内容とする二〇〇四年度活動方針を決定して閉会しました。
(新聞「農民」2004.9.6付)
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