旬の味
暑かった北海道の夏もようやく一段落し、秋の気配が漂いだした。田植えを終えたと思ったらもう収穫、なんと一年の早いことか。おまけに稲の生育が早く、平年では九月下旬の稲刈りが上旬に始まる予想だ。タマネギの収穫、秋小麦の播種と重なり忙しい収穫期となりそうだ▼昨年の今頃は冷害を心配していたが、今年は一転して大豊作が予想される。夏の暑さが稲にとって好都合だったようだ。稲は熱帯原産、その本領発揮といったところか▼一方、米価の暴落が心配される。腹立たしいのは政府の対応だ。農民連は、米価対策として超古米の販売中止、備蓄米の積み増しを求めているが、一向にやろうとしない。「米改革」はこういうものだといわんばかりだ▼思い出すのは昨年六月の「米改革」を論議した参議院農水委員会の参考人質疑。四人の参考人のうち、私を含めて三人が反対を表明した。賛成したのは小泉農業改革の旗振り役をつとめている東大教授だけだった。物事は歴史が検証する。しかし、長い時間をかけずに検証される問題もある。 (白)
(新聞「農民」2004.8.30付)
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[2004年8月]
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