商売につながるもの求めて地産地消の醤油作り視察西東京米研の米屋さん
田は“雑草の博物館” 草取りに汗このままでも米300キロは…一同ホッ千葉県酒々井町で、街の米屋さんが始めた無農薬の米づくり「西東京・米研村」。七月十八日の今回も、六月に続いて草取りを行いました。植物とは正直なもので、適度な水分と申し分ない陽光があれば育つもの。除草剤を使わずに米ヌカ除草を試した「米研村」の実験田は、前回にもまして雑草の博物館。付近の田と比べるとここだけ上昇気流が舞っています。 とりあえず八人の米屋さんと千葉県農民連の精鋭五人で作業開始。ずっしりとした量感をともなって、どんどん畦に積み重なる草、草、草。「これが食べられたらなぁ」とのつぶやきが心にしみます。やはり自然には勝てないか…。鯉除草を実践している子安章さんの「まぁ、このままほっといても三百キロくらいは採れるでしょう」の言葉に勇気づけられたところで、午前のメニューがタイムアップしました。 実は、今回の当初予定は「何か商売につながるものを」をテーマに視察旅行。訪問先の都合で、幸か不幸か、午前中に時間ができてしまいましたが、午後からは予定通り(有)宮醤油をめざして一路、房州・富津へ。ここは、農民連ふるさとちばネットワークのこだわり二年熟成本醸造丸大豆醤油の製造元です。 六代目当主の宮正蔵社長の職人気質漂う苦労話にしばし感動。なかでも社長の「生産者と消費者を直結し、よりよいものをより安く」との信条から始まった農民連との提携は、地産地消の真髄です。年季の入った木の大樽の中では、千葉産の大豆と小麦で作った醤油、農家と加工職人の汗と涙の結晶がふつふつと醗酵していました。 続く夕食会では、地元農民組合から鈴鹿忠衛さんと常住文夫さんも参加して、大いに交流を深めました。 (千葉県農民連 飯尾暁)
(新聞「農民」2004.8.16付)
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[2004年8月]
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