「農民」記事データベース20040809-647-09

旬の味


 雑草の勢いがすごい。三回目のあぜ草刈りをしているとネジバナが咲いていた。刈るのが惜しくて、そっと残し、愛らしい花にしばし見とれた▼傍らのコンクリートの割れ目から雑草が伸びている。何と強いことか。今年百二十周年を迎える秩父困民党事件を映画化した神山征二郎監督の「草の乱」がいよいよロードショーとなる。秩父の民衆は力を結集して、恐れることなく明治の悪政に立ち向かった。「草」は民衆の力を意味する▼同監督の作品「郡上一揆」を見て、感動したことを思い出す。民衆をなめきった財界と小泉政権をどうして許せようか。平和憲法を投げ捨てて日本を戦争する国につくり変え、命をつなぐ食と農を支配して一もうけをたくらんでいる。時代は違っても、権力に立ち向かうことを恐れぬ国民の意地は共通しているはずだ▼カンヌ映画祭で最高賞を受賞したマイケル・ムーア監督の「華氏911」も八月、封切りされる。ブッシュ大統領を痛烈に風刺したものでアメリカでも大ヒットしている。注目の映画二本、どちらも見逃せない。

(長)

(新聞「農民」2004.8.9付)
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2004年8月

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