農民連 青年部 夏の学習交流会in神奈川視野が広がった 誇りをもった 悩み語ったソーセージ作りとバーベキューと横浜港見学と農民連青年部「夏の学習交流会」が七月二十二日から二十三日まで、神奈川県で開かれ、四十人の青年が集まりました。交流会ではソーセージ作りとバーベキューを行ったほか、横浜港の輸入農産物を見学。参加した青年は、「とても楽しかった」「交流し、語り合うことで、自分の考えが深まり、視野が広がった」「安心・安全なものを作っていることを誇りに思った」などと感想を語っています。
国産100%並び満足顔初日のソーセージ作り体験は、愛川町農村環境改善センターの調理室(生活改善室)を使って行いました。まずは、神奈川農畜産物供給センターの豚肉のミンチを、氷で冷やしながら香辛料と混ぜ合わせる作業。あらかじめ準備した調味料に加えて、ニンニク、ブラックペッパーなど、持ち込んだ香辛料で思い思いに仕上げます。こうして準備した肉を、直径一センチほどの羊の腸に、専用の道具を使って詰める作業では、周りに人垣ができ、「次は私」「おれにもやらせて」とみんな興味津々。 腸に詰めた長〜いヘビのようなソーセージは、皮を破らないようにそっとねじり、ひねって結めば見慣れたサイズになります。さらにこれを桜のチップでいぶした後、ゆでる作業を経て、二時間ほどで手作りソーセージが完成しました。 続いて宿泊施設のある清川村の清川リバーランドへ。山あいの豊かな自然に囲まれた会場では、六班に分かれてバーベキューを行いました。 初めて会った人同士もチームワーク良く火をおこし、肉、野菜などをそれぞれ分担して準備。“お腹の時計”が待ちきれず、乾杯の酒が届く前に食べ始めるハプニングもありましたが、自分たちの作ったソーセージや 産直のお肉、持ち込んだ野菜や果物など、国産一〇〇%の食べ物を前に、みな満足顔でした。 お腹がいっぱいになったところで自己紹介。お茶やみかん、米、果樹、野菜、養鶏、酪農、肉牛、養豚など、さまざまな経営の農業青年たち。産直センターや農民連で働く青年、農業に関心を抱く小学校の教員など、顔ぶれは多彩。以前よりも女性や二十代前半の青年の参加が増えたこともあり、夜遅くまで農業のこと、産直のことなど話し合い、交流していました。 参加者は、「同年代の思いや悩みを聞くことは意義があり励みになる」「交流を深めるためにも、これからどんどん参加していきたい」などの感想をよせています。
あぜん!輸入農産物 加工されるとふるさとの味!?二日目の横浜港見学には教職員組合の青年も多数合流。見学したふ頭の一角には、炎天下にもかかわらず、青いポリ容器に入れられた塩漬けの輸入農産物が野積みされており、「安全・危険以前に、食べ物がこんな風に扱われているのはショッキング」という感想も。ヒラタケ、エノキタケなどの文字が書かれた輸入の塩漬け農産物について、「塩分一三%。炎天下で何年経っても腐りません。これが塩抜き漂白、着色、味付けなどの加工を経て、ふるさとの味として出荷されます」という説明に、あぜんとしていました。 さらに、野積み野菜のとなりのテントには、木製やダンボールの箱に入った輸入農産物があり、テントの中は蒸し暑く、「うわっ」と思わず鼻を押さえるような異臭が…。塩漬品のほかに、タケノコやフキ、ゼンマイの水煮、さらには、ミニキュウリにナバナやラッキョウ、チョロギや青トウガラシなどなど、加工品として普段よく口にする食べ物がいっぱい並んでいました。 ふ頭を見学したあとの学習会では、全税関労働組合横浜支部行政問題研究会の高野広志さんが、お店で売られている加工食品の実物を見せながら、使われている輸入原料を詳しく説明。「国内の食品検査員は千五百人いるのに、輸入の食品検査員は二百八十人しかいない」と、お寒い輸入食品検査の実態を明らかにしました。 参加した青年らは、「話には聞いていたけど実際に見てビックリした」「スーパーで売られている物も、買う時は表示をしっかり確認しなければならないことが改めてわかりました」「輸入食品の安全対策を放棄している政治は変えなきゃ」などの感想を寄せています。
(新聞「農民」2004.8.9付)
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[2004年8月]
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