遺伝子組み換え小麦モンサント社が開発断念稲に続き反対運動の世界的勝利
アメリカの多国籍バイオ企業のモンサント社が五月九日、遺伝子組み換え除草剤耐性小麦の開発を中止すると発表しました。 モンサント社は、稲につづいて小麦でも開発挫折に追い込まれたことになり、まさに遺伝子組み換えに反対する消費者と農民の世界的な勝利といえます。 モンサント社は、除草剤ラウンドアップを撒いても枯れないという除草剤耐性の組み換え小麦を開発し、二〇〇二年にアメリカとカナダで同時に申請、二〇〇五年の栽培開始を目指して活動してきました。しかし世界中の生産者、消費者の強い抵抗にあい、商業化は難しい情勢に。とくに最大の消費国である日本と韓国の強い反対運動によって、北アメリカの生産者の間に動揺が広がっていました。 農民連も署名した「モンサント社の遺伝子組み換え除草剤耐性小麦の承認をしないよう求める署名」には、消費者団体、生協、製粉企業など四百十四団体(構成員数百十二万余)が署名し、三月にはこの反対署名を携えて「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」など代表者六人がカナダ政府、アメリカの州政府を訪問・要請していました。 同キャンペーンは十日、「モンサント社は資金力と政治権力とによって世界中に遺伝子組み換え作物を売り込んできたが、日本の消費者が世界の市民と連帯してたたかえば、それに負けないことを示した」との声明を発表しました。
第75回メーデー農民連“米つぶしやめろ”響く第七十五回メーデーは、五月一日、全国三百七十五会場に約二十九万人が参加して開かれました。このうち、東京の代々木公園で開かれた中央メーデーには、約四万二千人が集まり、農民連も本部役員を先頭に、のぼり旗や横断幕、プラカードを持って十数人が元気に参加(写真〈写真はありません〉)。「年金改悪やめろ」「自衛隊はイラクから撤退しろ」「米つぶしやめろ」と、声を響かせました。
(新聞「農民」2004.5.24付)
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[2004年5月]
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