この人畜全協の新会長 森島倫生さん(55)
消費者への信頼を大切にする「作った人自身が安心して食べられる物を作る。これがもの作りでは一番大切」こう熱っぽく語るのは、新しく畜全協会長に就任した養豚農家の森島倫生(みちお)さん(55)。鳥インフルエンザやBSEなど、食肉をめぐる安全性が社会問題になるなかでの会長就任に、決意を新たにしています。森島さんは母豚五十頭の養豚農家。静岡県浜北市で、奥さんの洋子さん、長男の宏昌さんの三人で経営しています。「安心・安全・無添加」にこだわって、精肉やハム・ソーセージなどの加工にも取り組んでいます。「生産者自身がどういう食生活を送っているかが、もの作りでは大きく問われる」と森島さん。「生産者の生き方や、社会・自然と関わり、作った物にどう責任を持とうとしているのか作り手の人間性が、消費者との何よりの信頼につながると思う」と言います。 この考え方は豚の飼い方にも貫かれています。母豚五十頭という規模は養豚農家としてはごく小さい方。「豚も人間も本来、地球の上に生きる生き物なのだから、自然でありたい。耕種農家とも提携して、循環型の持続可能な畜産を探究していきたいですね」。 会長就任の抱負を「農家はそれぞれ畑や畜舎で生産物と向き合うのが基本。でも今は、農家みんなが少し、外に目を向けて、霞ケ関で何が起きていて、僕ら農家が働いた富がどこに持っていかれてしまいそうなのか、きっちり見届けることが重要」と語る森島さん。「少しずつ力を合わせて、ものが言えるようにしたい」と意気込んでいます。
(新聞「農民」2004.3.22付)
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[2004年3月]
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