安心・安全、手作り品がいいお待たせ!! オープン 新産直ひろば農民連関東ネット 東京・足立区「再開を待ちこがれていたのよ」――。一月末でいったん店を閉めた農民連関東ネットの直売所「産直ひろば」が三月六日、リニューアルを果たしました。この日、新しいお店の内外で喜びの笑顔があふれます。「これからも安全・安心、おいしいものを届けてね」との会話が、あいさつがわりに交わされました。
お店は小さいが、中は農民の思いがいっぱい新しい「産直ひろば」は、京成線の千住大橋駅を降りて、日光街道を渡ったところ。約二十坪の店舗には、新鮮な野菜・果物をはじめ、米、大豆加工品、漬物、畜産物など、百五十種類ものこだわりの品々が所狭しと並びます。旬の香りただようフキノトウやソラマメ、口にふくむと大豆の甘さがパァーッと広がる豆腐、安全に飼われ、できるだけ添加物を使わずに作られたハム・ソーセージ、昔ながらの味がする手作りみそなど、どれも絶品。店長の塚越正博さんは「お店は小さいけれど、置いてあるものはみんな作る農家の思いがつまったものばかり」と、太鼓判を押します。 オープンした土日には、千葉、茨城、埼玉、群馬、長野から生産者がかけつけ、焼だんごやみそ田楽などを販売。新米一〇〇%、五キロ二千三百円の千葉産と茨城産のお米も飛ぶように売れていきます。 「今年はお米が高くて困ります」と四十代の主婦。千葉県農民連の小倉毅事務局長は「私たち農家は、高ければ高いほどいいとは思いません。作り続けられる価格で安定的に、というのが願いです。そのために国が責任を果たすことが大事」と訴えます。「産直ひろば」は、農家と消費者の大事なコミュニケーションの場です。 荒川区に住む為我井雅子さんは、開店のお祝いに、「私は『産直ひろば』が大好き…」との特大の絵手紙を寄せてくれました。近所の新婦人の会員さんをはじめ、たくさんの消費者がボランティアで「産直ひろば」を盛りたてています。 エプロン姿でお客さんの応対をする為我井さんは「まがいものが横行する世の中で、このお店は安心して国産品を買える。食べものを輸入に頼るのは、その国の水や土を奪うこと。国産を食べ、農業を守ることは、私自身を守ることです」と言いきります。
地域に愛される店にしていきたい「産直ひろば」のある場所は、東京の下町のはずれ。自転車で、買物車をコロコロ押して、お年寄りが次々と訪れます。 「いい八百屋が近くにできてよかったわ。この辺りは、お一人住まいが多いから。スーパーに負けないで、がんばって」と七十歳のご婦人。 塚越店長は、「地域に愛され、ご近所の方々が毎日来ても楽しめるお店にしていきたい。地域のイベントにも積極的に参加したいですね」とはりきっています。
(新聞「農民」2004.3.22付)
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[2004年3月]
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