新連載04年 わが家の米作りと田んぼ
冬期湛水とアオサギわが家の米作りは、微生物のエサである米ぬかと、微生物の住みやすい環境を整える粉砕塩・ミネラル資材を年末に散布し、田んぼに水を張るところから始まります。冬期間、水の上に雪が積もり、還元状態の土壌には嫌気性微生物が繁殖します。そして、雪が解けるころからイトミミズなどの小動物が働き始めます。田植え三十〜四十日前、さらに米ぬかを散布して荒代かき。好物の米ぬかでイトミミズが増殖して土を耕し、田植え時期までに土壌の表層にトロトロ層を形成します。 このトロトロ層は抑草効果を発揮します。除草剤を使用しないわが家の米作りにとって、これは大切な作業であり、技術です。 冬期間、田んぼに水を張ることは、微生物や小動物だけでなく、さまざまな生き物を産み育てます。また、野鳥の塒(ねぐら)や休息場所を提供します。今年は、十数羽のアオサギの群れが休息していました。 田んぼは一面、真っ白な雪。穏やかな日には、あの長い首をどこに納めているのかと思う格好で、一日中同じところにじっと休息しています。なんと辛抱強いことか…。それでも私が車から降りると、かなり離れているにもかかわらず、いっせいに空に舞い上がります。そんなアオサギが「今日はどうしているのかなぁ」と時々、田んぼに出かける冬でした。 (月1回掲載)
(石川農民連 牧田孝允)
(新聞「農民」2004.3.15付)
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[2004年3月]
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