「農民」記事データベース20040308-626-11

旬の味


 陸上自衛隊がイラクへ出発するとき、沿道で手に手に日の丸の旗を振っている光景が放映され、戦前戦中を知る私は鳥肌が立った▼そうだ。小学校の生徒が駅まで出征兵士(戦争に出かける村人)を送りに行った、あの光景と全く同じだ▼私は「これはやがて憲法改悪=徴兵制への第一歩だ」と、もっと宣伝すべきだと思った。希望者だけ自衛隊にいけばいいなどと言っていられるだろうか。小泉改革が進んでもっと就職難になれば中高卒は自衛隊へ行くしかないとなったらどうだろう▼有事立法ができて農水省にはもうマニュアルはある。表現は遠まわしだが、戦中戦後のように食糧が不足したら強制的に、政府が一方的に決めた価格で出させる、「花など作るのは非国民だ」と言わんばかりのマニュアルだ▼「非国民だ」という言い方は、減反しない者を「正直者はバカを見る」と非難して集落まで縛るのと、どれだけ違うだろうか▼イラク派兵と米「改革」。根っこは同じ。どちらに反対の声をあげても今は命を失うことはないと思うのだが。

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(新聞「農民」2004.3.8付)
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2004年3月

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