松尾佐知子のやっぱりごはん(月2回掲載)
「さあ、夕食とお弁当何にしようかな」 職場で四百人分の給食を作り終えると、今度は我が家の食事を考える。一日中、一年中、料理のことばかり考えている私。 両手に荷物を抱えて家に帰り、冷蔵庫を開ける。豆腐とさつまあげの賞味期限が切れていることに気づき、「これぐらい大丈夫よ」と自分に言い聞かせ、献立を変更する。 野菜ストッカーの中から、あるはずの里芋を取り出そうとしたら、グニャという手応え。 時すでに遅しでゴミ箱ゆきとなる。こうなると、さすがに自己嫌悪におちいり、深く反省する。 我が家は物が多すぎる。友人たちは自分がいらない物や作らない物を私にくれる。私自身もレシピ本で新しい料理をみると、外国の食材や調味料を買い込んでしまう。「栄養士なんだから何でも知っておかなくちゃ」と。 しかし、その多くは、使うことがなかったり、口に合わずに捨ててしまう。無理をせず、無駄をなくしてシンプルにしたい。だから、自分が心地よいと感じる調味料を使うことで十分だと思う。 日本食は、「さ、し、す、せ、そ」(砂糖、塩、酢、しょう油、味噌)の調味料が基本で、それがごはんにぴったり合うのだ。そう思ったら元気が出てきた。 (管理栄養士)
フラフワ、春を呼ぶかにたま
(新聞「農民」2004.3.1付)
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[2004年3月]
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