「農民」記事データベース20040301-625-14

松尾佐知子の

やっぱりごはん

(月2回掲載)


 「さあ、夕食とお弁当何にしようかな」

 職場で四百人分の給食を作り終えると、今度は我が家の食事を考える。一日中、一年中、料理のことばかり考えている私。

 両手に荷物を抱えて家に帰り、冷蔵庫を開ける。豆腐とさつまあげの賞味期限が切れていることに気づき、「これぐらい大丈夫よ」と自分に言い聞かせ、献立を変更する。

 野菜ストッカーの中から、あるはずの里芋を取り出そうとしたら、グニャという手応え。

時すでに遅しでゴミ箱ゆきとなる。こうなると、さすがに自己嫌悪におちいり、深く反省する。

 我が家は物が多すぎる。友人たちは自分がいらない物や作らない物を私にくれる。私自身もレシピ本で新しい料理をみると、外国の食材や調味料を買い込んでしまう。「栄養士なんだから何でも知っておかなくちゃ」と。

 しかし、その多くは、使うことがなかったり、口に合わずに捨ててしまう。無理をせず、無駄をなくしてシンプルにしたい。だから、自分が心地よいと感じる調味料を使うことで十分だと思う。

 日本食は、「さ、し、す、せ、そ」(砂糖、塩、酢、しょう油、味噌)の調味料が基本で、それがごはんにぴったり合うのだ。そう思ったら元気が出てきた。

(管理栄養士)


フラフワ、春を呼ぶ

かにたま

<材料4人分>
長葱………………2本⇒斜め薄切り
しいたけ…………3個⇒せん切り
ニラ………………1束⇒3cmにザク切り
カニカマ…………1パック⇒ほぐしておく
卵…………………5個⇒割り、ほぐしておく
塩、こしょう……少々
油…………………大さじ2
A だし汁………100cc
しょう油……大さじ1
砂糖…………大さじ1
酒……………大さじ1
酢……………小さじ2
片栗粉………大さじ1
水……………大さじ1
*だし汁に調味料を入れ、煮だったら水と片
栗粉でとじる。

<作り方>
(1) 油で野菜とカニカマを炒め、塩、こしょう
で味をつけ、いったんお皿にとりだす。
(2) フライパンをきれいにし、油を入れ、卵を
入れて大きくかきまぜる。(1)を加え、両面をこ
んがりと焼く。
(3) お皿に盛り、Aをかけてできあがり。

★ みんなで分けて食べて下さい。もちろん、ご
はんにかけてもいいし、1人分ずつ焼いてもいい
ですよ。
(新聞「農民」2004.3.1付)
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2004年3月

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