見て感じた「農民の権利」と「世界の大義」―心うたれた農村青年との交流
第四回世界社会フォーラムからインド・ムンバイで開かれた第四回世界社会フォーラム(WSF、一月十六〜二十日)。十二万人の参加者のパワーは、その人たちとともに地域で運動する、さらに多くの人々がいることを証明していました。 WSFのスローガンは「もう一つの世界は可能だ」。私は「この世界の流れを実感したい」という思いでフォーラムに参加しました。そして、自らの土地で食糧を生産し、家族、集落、地域を守ることが「農民の権利」であることを実感。「WTOは食糧と農業から出てゆけ」という多くの参加者の声が「世界の大義」だと感じました。 世界的農民組織ビア・カンペシーナ主催のフォーラムで交流したフィリピンの農民組織「NNARA」青年部のカール・アラーさん。彼から今月になって、「交流をもっと深めよう。青年同士の交流をしたい」といったメールが届きました。 青年弁護士のアラーさんは「土地を農民の手に」という農業青年の運動を支援しています。多国籍企業によるバナナなどのプランテーションが農地の多くを占めるフィリピン。そこで彼のような青年がたたかっていることを心強く思いました。 農産物の貿易自由化と農業の構造改革を推進する日本政府と財界。これと対峙して、食糧主権と農産物の価格保障を求め、家族農業の維持・発展、「食糧と暮らしを守れ」と、国民とともに進めている私たちの運動には「大義」があります。このことを確信したフォーラムでの体験を力に、地域での運動をさらに前進させる決意です。 (庄内農民センター 菅井巌)
(新聞「農民」2004.3.1付)
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[2004年3月]
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