食健連・農民連が新春の宣伝・要請食の安全を守れ(1/2)アメリカBSE問題
“BSE心配 国産肉買う”東京マリオン前全国食健連と農民連は一月七日、東京・有楽町マリオン前で新春宣伝を行いました。(写真〈写真はありません〉) 「私は福島で牛飼いをしています」。宣伝カーから道行く人に呼びかけた農民連の佐々木健三会長は、「日本では、全頭検査で安全な牛肉が流通するようになったが、アメリカの牛肉は検査が〇・〇六%とゼロに近い。また、ホルモン剤を使ったアメリカの牛肉は、健康障害が出るとしてEUでは輸入禁止だが日本にはフリーパスで輸入されている。食糧を外国に頼る事がどんな結果をもたらすか考えてほしい。日本に農業と農村が必要だという運動を協力して広げましょう」と訴えました。 「子どもがいるのでBSEは心配。国産牛肉を買う」と三十代の女性。二人連れの女子高校生は、「国内と輸入とで対応が違うなんて日本はしっかりしてないと思う。小泉さんがアメリカ好きだからかな?」「テレビで話題になってから、牛丼やハンバーグ店にはあまり行かないようにしている」といいます。 また、四十代のサラリーマンも「アメリカでの発生は当然。それほど広がっていると思っていた。検査しないで輸入? それはないんじゃないですか」と話していました。
アメリカ産牛肉の 禁輸を続け、回収せよ厚生労働省アメリカのBSE問題で、全国食健連と農民連、畜産農民全国協議会(畜全協)は一月七日、厚生労働省と交渉。食品の安全性確保を最優先にして、日本と同等の安全対策が確保されるまで、アメリカ産牛肉の輸入禁止の措置を継続するよう求めました。 アメリカ農務省は六日、BSE感染牛がカナダで生まれたことを確認したと発表。これを機に、日本などに禁輸を解除するよう圧力を強めています。これに対して、畜全協の住谷輝彦会長は「政治的な圧力で、安全対策がおろそかになってはならない」と指摘しました。 また厚労省は、脳や目など危険部位を除くアメリカ産牛肉は安全という立場をとっています。しかし、AMRという方法で骨からそぎ落とした肉は感染の可能性が高いことがわかっており、森島倫男・畜全協事務局長は「アメリカのと畜はず さんだと聞いている。どうして安全だと言えるのか。すべて回収すべきだ」と要請しました。 厚労省の担当者は、「その方法がどれくらい導入されているか調べている。調査団を派遣し、と畜場も視察する」と述べるにとどまり、「ブロック肉も安全ではないというのが科学的な見地ではないか」との追及には、答弁不能になりました。 また、輸入の解禁については、「同等の安全対策がとられるまでやらない。今の対策では不十分だと思う」と回答しました。
(新聞「農民」2004.1.19付)
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[2004年1月]
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