「農民」記事データベース20031222-616-18

旬の味


 二〇〇四年は国際コメ年で、日本委員会も設立され、委員に井上ひさしさんや富山和子さんが名を連ねている。国際コメ年のテーマは「コメは命」▼米は、世界人口の半分以上の人々を養い、数百万人のコメ生産者、加工業者と取引業者の生計を賄っている。さらに米は、飢餓と貧困人口を減少させ、環境保護に大いに役立つとされている。まさに地球にとって「コメ」が「命」である▼グローバルに現実を直視すると、いま宣伝されている「グローバリゼーション」という弱肉強食の論理がいかに一部のやからの論理であるかがわかる。WTOは、世界に害毒を流しつづけているが、一方で世界の心ある人々をつなぎ新たな価値を求める運動とたたかいのうねりを起こしつつある▼ひるがえって日本の米の状況を考えると今度の米改革はまさに「鎖国の国」の政策である。国際コメ年の宣言は「コメの生産性を向上させることは、約八億四千万人に影響をもたらしている現在の許容できない水準の飢餓人口の撲滅に貢献するものです」と結論付けている。

(本)

(新聞「農民」2003.12.22付)
ライン

2003年12月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2003, 農民運動全国連合会