「農民」記事データベース20031222-616-13

松尾佐知子の

やっぱりごはん

(月2回掲載)


 年の瀬は掃除に年賀状書き、みそ作りにおせちと、目の回るような忙しさ。でもこの緊張感をひとつひとつこなしていくのが快感である。どうせやるなら楽しまなきゃ!

 毎年、おせちを十軒以上から頼まれる。「壱の重」は黒豆や田作りなど伝統のもの。「参の重」は煮物。八ツ頭、くわい、はすだんご、梅人参など彩りよく、それぞれの味を生かして煮るのがコツ。そして、悩まされる「弐の重」は酢のものとごちそう。毎年、築地市場に行ってから献立を決めるのでハラハラドキドキものだ。昨年は北海道の厚岸(あっけし)から取り寄せたカキのオイルづけが好評だった。

 今年は新たに近所の一人暮らしの方や、糖尿病の方から注文されてしまった。市販のものは味が濃すぎて食べられないし、作るのはしんどいとのこと。それにしても、あのスーパーに並ぶおせち料理の数々、みんな買って食べているのだろうか。せめて心をこめて作ったこだわりの一品「我が家の味」があればいいと思うのだが。

 かくして私は、暮れの三日三晩、手と火と鍋をフル回転し、台所に入りっぱなし。大晦日の夜、できたてのおせち料理を夫といっしょに車でみんなの所へ届けることを楽しみにしながら。そして、今年出会った多くの人たちに感謝しながら。

(管理栄養士)


海の幸、山の幸に感謝しておせちの箸やすめに

松前大根

〈材料4人分〉
大根………1本⇒皮をむいて、5cm×2cmぐらいの大きさにザクザク
人参………1本⇒大根より小さめに
塩…………大さじ2
スルメ……2枚⇒1cm幅に切る
こんぶ……1本⇒1cm幅に切る
調味料  はちみつ 大さじ3
     しょう油 100cc
     みりん  50cc
     酒    50cc
ゆずの皮…少々
〈作り方〉
(1)切った大根、人参に塩をふって、しばらくおく。
(2)スルメ、こんぶ、大根、人参を調味料に漬けておく。
 (漬けて2時間ぐらいから食べられ、3〜4日もつ。味は好みに仕上げてね)
(新聞「農民」2003.12.22付)
ライン

2003年12月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2003, 農民運動全国連合会