「農民」記事データベース20031208-614-12

旬の味


 わが町に南天会という八十歳中心の元気な六人のぶどう仲間がいる。地元業者が突然廃業したため、農民連に相談に来た。秋田市卸売市場の協力で庭先までの集荷が実現。二年目を迎えた今、農家指名の買い手がつくという▼近くの温泉で開かれた反省会に農民連と卸売市場が招待された。昨年の売上げは六百万円、今年はそれを上回った。昨年十一月の予期せぬ大雪でぶどう棚が倒壊、復旧に全力をあげたが、栽培断念の園地が出たり、雪害で生産量は減ると覚悟していたが、売り上げを伸ばした。みんな手をたたいて喜び合った▼このパワーはどこからくるのだろう。まったく年齢を感じさせない。年を重ねることは馬力が増すことだといって“八十馬力”の方が一番元気がいい。お酒も強く、口も達者だ。ぶどうを作るのが楽しい、市場の車が来るまで一生懸命やる緊張感がたまらない、いつまでも作り続けたい、来年は七百万円めざす、という。情報提供と確実で有利な販売に尽くす市場と農民連への信頼と期待が大きいと感じた。

(長)

(新聞「農民」2003.12.8付)
ライン

2003年12月

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