「農民」記事データベース20031208-614-10

松尾佐知子の

やっぱりごはん

(月2回掲載)


 私の本業は学校給食を作ること。安全で豊かでおいしい給食作りのために毎日奮闘している。仲間で食の安全の勉強会もしていて、先日は農民連食品分析センターの八田純人さんに講師をお願いした。

 その時、まず、びっくりしたのは、分厚い資料。

 八田さんは「一時間もあれば十分です」と、世界と日本の食事情から始まり、WTOのこと、輸入小麦粉や野菜の残留農薬、そして、分析センターの発足や果たしてきた役割までとうとうと話された。竹ばしの漂白剤の実験、米の酸化の実験も見せてくれて、「さあこれから、どうすれば国民の食生活が守れるか」という話の前で時間切れとなってしまった。残念!

 寄せられた感想には、「農薬入りのパンを子どもたちも私たちも食べていたなんてショック」「パン食を減らしてごはん食を増やそう」「私たちは何をすればいいのか。農民連はどんな展望を持っているのか」などと書かれていた。知ることが何より大切なことだ、と改めて思った勉強会だった。

 さて、今回は郷土食の「だまっこ鍋」を作りましょう。

 「きりたんぽ」より手軽に作れるのがうれしい。比内鶏でコトコトとスープを取りたいところだが、あとで食べられる手羽先で代用し、鶏だんごからも旨みがでるので、それなりに味わえる。ごぼう、まいたけ、葱、せりはたっぷり用意してね。

(管理栄養士)


ちょっとだけ時間をかけて、秋田を楽しもう

だまっこ鍋

〈材料4人分〉
●だまっこ(だまこ)
 米………3カップ
  かために炊き、すりこぎでつぶして、
  ゴルフボールぐらいの大きさに丸める。
●スープ
 手羽先………8本
 昆布…………5cm
 水……………2000ml
  コトコト20分くらいアクをすくいなが
  ら、スープをとる。
 しょう油……大さじ4
 みりん………大さじ3
 酒……………大さじ3
●鶏だんご
 鶏ひき肉……400g
 塩……………少々
 片栗粉………大さじ1
  だまこと同じくらいの大きさに丸める。
●野菜
 ごぼう………大2本⇒ささがき
 まいたけ……2パック⇒石づきをとってほ
       ぐす
 葱……………2本⇒ななめ薄切り
 せり…………2パック⇒ザクザク。根もよ
       く洗って使用
〈作り方〉
(1)手羽先と昆布でとったスープに味をつけ、
 ごぼうと鶏だんごを入れる。
(2)まいたけ、葱、せりを入れ、最後にだまこ
 を入れて、ひと煮立ちしたらできあがり。
(新聞「農民」2003.12.8付)
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2003年12月

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