「農民」記事データベース20031201-613-07

山口県小郡町

温かい楽しい記事がいっぱい

新聞「農民」にほれこんだ読者
拡大・配達・集金まで協力 舛冨さん


奮闘に応えがんばりたい 県農民連三好会長

 「日本農業がここまで追い込まれているのは許しがたい」と、新聞「農民」の配達、集金、拡大にも協力してくれる読者がいます。山口県小郡町の舛冨あさ子さん。山口県農民連の三好宣捷会長は「彼女の激励に応えて私たちもがんばらなければ」と決意を新たにします。

 舛冨さんは、自分のつながりで増やした五人の読者を受け持っています。そのうちの一人から購読の中止を言われたときは「とても残念でした。短歌仲間で、自分の意見を率直に言ってくれる農家だったので…」。でも、めげてはいません。何とか減紙を取り返そうと、読売新聞の集金にきた婦人がたまたま農家の人だったので勧めると、快く承知してくれました。

 「『農民』に出合った時はうれしかった。今はどっぷり浸っています」と舛冨さん。戦争を体験し、農業こそ平和の象徴だと思うようになりました。いろいろ曲折の後、県の農業試験場に就職。しかし、あることがきっかけで農家になるのをあきらめます。

 「稲に肥料をまいたのですがムラになってしまいました。私のぞんざいなやり方で、肥料をもらえなかった稲がある。そのことが大きなショックでした」。

 それから保育士の資格をとり、子どもを育てることに人生をかけます。「たんぽぽ保育園」の設立に参加し、「地元で採れた安全な給食を」と、山口市の仁保農民組合の米や野菜の産直をしました。

 「『農民』の記事はとにかく温かくて楽しい。それに食品分析センターの記事もたいへん役立っています」。あるとき地元の生協が「ホウレン草を中国産に替えたので安くできました」と野菜ジュースをPRしました。その直後に分析センターが冷凍ホウレン草から残留農薬を検出。舛冨さんは、新聞「農民」を持って、あらためて国産を使うよう要望しました。

 「なぜ食べること、命につながることを軽視するのでしょうか。外国はどこも農業を大事にしているのに。農家の方が本気になれば、消費者は必ずついて行きます」――舛冨さんは、食と農を守る仲間として、農民にエールを送ります。

(新聞「農民」2003.12.1付)
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2003年12月

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