「農民」記事データベース20031103-609-02

“農業鎖国は続けない”

農産物輸入自由化、構造改革を強行 小泉首相が暴言


鎖国どころか輸入しすぎの日本

 「農業鎖国は続けられない」「外国農産物との競争に耐えられるよう農業構造改革は待ったなしだ」――小泉首相は十月二十一日、農産物の輸入自由化と構造改革を強行する方針を明らかにしました。タイで開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議後の記者会見での発言。

 食料自給率が四〇%と砂漠国並みに低く、「鎖国」どころか「開国しすぎ」「輸入しすぎ」の日本。この国の最高権力者が、農産物輸出国タイで“日本は鎖国だ”などと放言すること自体が狂気の沙汰。国民の利益にかなった外交を担う資格のカケラもないことを示すものです。

 さらに賃金が三十分の一という格差を利用して「開発輸入」に狂奔する日本の大企業のやり方や、生産コストの二分の一、三分の一というダンピング輸出で他国の市場をこじあけるアメリカのやり方との「競争に耐えられるよう農業構造改革は待ったなしだ」と言うにいたっては、小泉「改革」の冷血・冷酷・暴政ぶりを示してあまりあります。

 外交・内政両面での「亡国」政治に痛撃を加え、こういう政治のあり方を「改革」することこそ「待ったなし」です。

(新聞「農民」2003.11.3付)
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2003年11月

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