松尾佐知子のやっぱりごはん(月2回掲載)
千葉で行われた自治研集会に参加。給食の分科会で、シトギグループの米粉パンの話をうかがった。「日本の食料自給率を引き上げるためにも米粉パンを広めてゆきたい」と、米粉にして日本の米を守ろうとしていることに驚いた。食べてみると、ふっくらしっとりしておいしかった。 そのあと、埼玉農民連の松本慎一事務局長から「学校給食パンに安全な埼玉県産小麦粉を」の運動の経験が話された。十年かかったというが、その地道な粘り強い活動には、ただ頭が下がるのみ。日本の食糧を守ろうと一生懸命運動している人たちに励まされ、私もそのあとにについていこうと決意した。 先日、この「やっぱりごはん」のコーナーでイラストを描いている娘に「母さんが和食を大事にしたい気持ちは分かるけど、もっといろいろな料理を紹介してもいいんじゃない。ごはんってオールマイティーだよ」と言われた。 確かに私は和食ばかりにこだわっていた。この料理コーナーを受けもつようになってからはなおさら。そして夫がダイエットをしだしてからは、油を多く使う中華や洋食は我が家から消えた。 ごはんの可能性を広げるのが私の役目。パエリヤ、リゾット、ナシゴレンと、米を使った料理は世界中にあるし、白いごはんはそれこそどんな料理にも合う。頭を切りかえて久しぶりに、きのこのグラタン、ロールキャベツ、サラダを作った。夫と義父はこの献立で日本酒を飲んでいた。日本酒も米が原料。なるほど米はオールマイティーと妙に納得した。 (管理栄養士)
秋だきのこだグラタンだ
(新聞「農民」2003.10.27付)
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[2003年10月]
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