「農民」記事データベース20031027-608-09

茨城の農民連青年部役員が衆院選に立候補

農業切り捨て政治ストップ

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 「同世代の若い人に選挙にかかわってほしい。一緒に行動しようって呼びかけたい。それが私の役目」――十一月九日投票の衆院選挙に、茨城農民連の青年役員で、二十六歳の大内智子さんが立候補します(日本共産党公認 茨城五区=日立市、十王町、高萩市、北茨城市)。大内さんは、県北農民組合事務局長の鈴木孝夫さんの農園で働きはじめて、今年で六年目。「青年の声は青年から」「青年が生き生きと自分の個性や能力を発揮できる社会をつくりたい」と、選挙に奮闘しています。


26歳の大内智子さん(衆院選茨城5区)

青年の声を私が代弁したい

 熱弁をふるうというより、おっとり、ふんわりした優しい雰囲気の大内さん。街頭演説でも温かい人柄が伝わってきます。立候補のきっかけは、労働者の権利を学ぶある学習会に参加した時のこと。大学を卒業した若い女性が「就職口がなく、やむなくフリーターに。ひどい労働条件だがクビが怖くて上司に何も言えない」と発言。やっと就職できた別の友人は「初任給から賃金カット」。「残業しないと生活できない。でも仕事があるだけマシ」。――「この青年の声を誰かが代弁しなきゃ」との思いが大内さんの立候補の決意になりました。

 「人の命を軽く扱わないで」との思いから、平和問題も大内さんの大きなテーマです。「親戚に就職難で自衛隊に入隊して、本当は行きたくないのにイージス艦でインド洋まで行ってしまった青年がいます。憲法改悪は本当に私たち青年の問題」と実感がこもります。

 日頃は鈴木農園で泥だらけ、汗まみれで農作業している大内さん。農業の話になると目がパッと輝きます。「農業は魅力ある仕事なのに後継者がいないのは、農業だけでは生活できないから。農業を切り捨てる政治に、声を上げないわけにはいかない」。大内さんが畑や田んぼでトラクターに乗っていると、「若いねーちゃんがたいしたもんだネ」と声をかけられることも。「あの時はうれしかった」とはにかみながら、「農業は“おいしいよ”という言葉が返ってきたり、食べ物のまわりで人の交流ができる。元気になれる産業だと思う」と大内さんは言います。

 鈴木孝夫さんは「トモ(=大内さん)は立候補しちゃうし、稲刈りだっていうのにウチは大変だよ」と言いながら大内さんの応援に奔走する日々。『顔をあげて』という大内智子イメージソング(作詞吉川路子・鈴木孝夫、作曲北嶋誠)のCDまで作成してしまいました。「トモは何でもやってみたがる。骨の折れるイベントでも、トモにかかれば“やろうよ”となる。まわりのみんなでいろいろ持ち寄って、従来の踏襲でない選挙活動にしたい」。選挙は、大内さんを包む仲間の夢の追求でもあります。


可憐に咲くソバの花

埼玉・寄居町

 秋風に揺れるソバの花。埼玉県寄居町の畑の一角に栽培されています。新聞「農民」読者の志村孝道さん(86)の畑。八月の末に種を蒔き、一カ月で三十センチほどに成長して白い花を咲かせています(写真〈写真はありません〉)。

 志村さんは「九月の彼岸に白い花が咲き、その後、少し赤くなり、実になる。その頃になるとスズメが来て、食べようとする。スズメがこないように見張らないと、みんな食べられてしまう」と心配しています。

 スズメに食い荒らされないようにという願いを込めてシャッターを切りました。

(西村)

(新聞「農民」2003.10.27付)
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2003年10月

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