松尾佐知子のやっぱりごはん(月2回掲載)
九月十三日、茨城に稲刈りに出かけた。例年ならとっくに収穫が終わっている頃なのに、今年はどこの田んぼも黄金色。秋になって夏が来た今年、「稲穂よ、大きくなって」と祈らずにはいられない。 荒木一郎さんの梨畑で豊水を収穫。台風の影響でやや傷みがあるもののやっぱりおいしい。 安田利一さんのハウスでキュウリをもぐ。トマトは青いものばかりだが、それでも這いつくばってやっと探した赤いトマトをその場で丸かじり。幸福の時を味わった。 「新婦人の産直ボックスのためにオクラを作ったのに、台風でみんなやられちゃったよ」と、安田さんは日焼けした顔で笑いながら話す。その温かい気持ちがうれしくて、家庭菜園のナスやピーマンまで採らせてもらった。「もう完全に親戚つきあい」って喜んでいるのは私だけかな。 県西産直センターの事務所では、貴重な新米を初めて炊いて、私たちを待っていてくれた。そのツヤとおいしさに感動。おかずは、今年豊漁のサンマを梅で煮て持っていった。 私の住んでいる目黒はサンマが名物。といっても、もちろん落語の世界のことだが、近ごろは、この話を知らない人が多くて悲しい。とにかく、焼き魚、かば焼き、マリネ、竜田揚げ、旬の味を大いに楽しもう。もちろん、たっぷりの野菜を添えて。 (管理栄養士)
骨ごと食べられるサンマの梅煮
(新聞「農民」2003.9.29付)
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[2003年9月]
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