旬の味
わが家の庭先に柏がある。ブナ科で葉が大きく、周辺は深い波状になっている。柏餅やおにぎりを包むのに使おうと数年前から植えたものだ。最近は柏餅の葉がビニールのものがあり、がっかりする。やっぱり、本物の葉でくるんだ柏餅の味は格別だ▼柏は落葉樹だが、新緑の季節になっても枯葉がなかなか落ちない。見苦しいので手で取ろうとするが、びくともしない。他の樹と違い、新芽が大きくなってから離層が生じるようだ▼この現象を見ていて、世界や国内のさまざまな政治や社会の動きと矢継ぎ早に通った悪法の数々にア然とする。なかでもアメリカの起こす戦争に参加する憲法違反の有事法制、日本を米を作らせない国にしてしまう食糧法改悪の動き。どちらも国民、農民を罰則付きで強制するもので、人類の歴史の進歩を逆回転させる代物だ▼庶民を失望させ、暮らしを脅かす勢力は一見強固に映るが、どっこい、これらを変える芽が着実に大きくなっていることもまた事実。国民不在の政治から“離層”を早めることが急務だ。 (長)
(新聞「農民」2003.6.16付)
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[2003年6月]
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