「農民」記事データベース20030609-589-14

松尾佐知子の

やっぱりごはん

(月2回掲載)


 茨城県西産直センターの田植え交流会に今年も出かけた。水田のある風景はなんとも心が安らぐ。田植えといっても田んぼに入る人は少ない。それを見越してか、田植機が用意されており、あっという間におおかた終えてしまった。「さすが高価な機械!」と感心するものの、米の値段が保障されない今、農家のやりくりを考えると胸が痛むやら、腹が立つやら…。

 その後、堤利一さんのニンジン畑へ。一本抜いては「うわぁ 大きい。これ見て」と大はしゃぎ。葉も天ぷらやゴマ和えにするとおいしいので持ち帰ってきた。次は、新井文治さんのブロッコリー畑とレタス畑へ。収穫をする、この充実感はどこからくるのだろう。

 交流会も毎年参加していると、お客様扱いはされない。おいしいご飯は炊いてくれるものの、手作りの味噌汁、採ったばかりのレタスサラダ、国産大豆一〇〇%の豆腐と湯葉、それに朝早く起きて作った煮物で昼食会。

 私は、乾物の買い置きを切らさない。梅雨を前にして家にあるものすべて使いきろうと、切り干し大根、ひじき、干しいたけ、高野豆腐、それに油揚げとニンジンを加えた煮物。乾物は、お日様の香りがする。昔の人の知恵がなんともうれしい。ご飯には、やっぱり煮物がよく合う。

イラスト・松尾友子


お日様パワーの

乾物たちの煮物

<材料>
切り干し大根1袋   →さっと洗って30分水につけておく
ひじき 1袋     →   〃
干しいたけ3〜5枚  →冷蔵庫で1日かけてもどすとおいしい
高野豆腐2〜3枚   →千切り
            水でもどしてたんざくに切り、しぼっておく
油揚げ 1枚     →千切り
ニンジン 1本    →千切り
砂糖         →さじ2
酒          →さじ2
しょう油       →大さじ3
(1)ひたひたぐらいのだし汁ともどし汁で切り干し大根、ひじき、干しいたけを煮る
(2)やわらかくなったら調味料を加え、油揚げ、ニンジンを煮る
(3)しぼった高野豆腐を入れ、さらに煮つめ、味を整えてできあがり
※かなり多めにできます。混ぜご飯、酢飯でお寿司に、卵焼きに入れてもよい

(新聞「農民」2003.6.9付)
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2003年6月

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