旬の味
雨があがると青空が広がるが西風が強い。二葉半くらいの稲の幼苗は強い風には当てたくない。かといって、ハウスを締め切っては暑すぎる。「放射冷却で明日は霜かな?」と朝の低温が気になる▼数年前なら、こんなときは農協が部落の放送で注意報を流したものだが、そんな気配もない。「水が温かいうちに苗代に水を入れようかな」と思っているところへ、「霜注意報!!」というファックスが入った。農民連・楽農クラブからである。今日一五時から明朝九時まで一時間ごとの気温の予測である▼恥ずかしいことに、こういうのがあることを私は知らなかった。ここまで予測できるほどに科学や技術が進歩したのに、なぜ行政や農協はこれを活かさないのか。一般農民は農政の対象外なのだろうか▼ふと気象庁の合理化が頭をよぎる。国民の主食・米と農業をつぶす小泉「米改革」が、米どころですらいっせい地方選挙の前半戦では争点にならなかったことも頭をよぎった▼それに比べてこの「霜注意報」はどうだろう。農民連の出番が来たようだ。 (節)
(新聞「農民」2003.5.12付)
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[2003年5月]
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