旬の味
四月は新入学の季節。我が家の孫も真新しいランドセルを背負って小学校に通い始めた。農業も毎年一年生、今年こそはとの思いを込めている。日が昇ると起き出して、日が沈むまでの農作業だが、精一杯体を動かしたあとの疲労感が心地よい▼結婚祝賀会の会場でたまたまテーブルに同席したのが農家の人達。ひとしきり農業問題の話になった後、今年になって新規学卒やUターンでの農業後継者が増えているとのこと、隣の席の人も今春から会社勤めをやめた後継者が帰ってきて就農するという▼親とすれば「会社に勤めていて給料をもらっていてくれる方が安心だが、農業をやりたいと言われれば、やらせてやりたいとの思いもある」「食べていけるかどうか不安だが、“農業は捨てたものでない”との後継者の言葉に後押しされている」との話には切実さがにじむ▼農業は、WTOや小泉内閣による農業つぶし攻撃のなかで何かと暗い話題が多くなっているが、ここ一番、若者達の心意気とエネルギーに呼応して一大奮起しようではないか。 (白)
(新聞「農民」2003.4.14付)
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[2003年4月]
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