「農民」記事データベース20030407-581-06

WTO農業交渉、食糧法改悪で

全国知事会・会長 土屋義彦氏(埼玉県知事)に要請

「全面的に賛成です」


 全国食健連と農民連の代表は三月二十八日、埼玉県庁で全国知事会会長の土屋義彦埼玉県知事と会い、WTO農業交渉で関税の大幅引き下げを受け入れず、米・農業つぶしの食糧法改悪をしないよう、政府に働きかけることを要請しました。

 要請には、農民連の佐々木健三会長、全国食健連の坂口正明事務局長、新婦人の高田公子副会長、埼玉農民連の松本慎一事務局長、埼玉県職労組合長らが参加。日本共産党埼玉県議の柳下礼子さんも同席しました。

 佐々木会長は、上屋知事に「日本のお米・農業を守るための要請」書を手渡して、WTO農業交渉で示された内容が日本農業を破壊しかねない深刻なものであることなどを説明。「国民に安全で安定した食糧供給を続け、地域農業や地域経済を発展させるために絶大なるご尽力を」と要請しました。

 土屋知事は「みなさんの要望には全面的に賛成です。農水省にも要請する」と答えました。さらに上屋知事は、今日のイラク戦争についてふれ「無謀な戦争は反対だ」と言明しました。

 土屋知事に要請した項目は次のとおりです。

 一、WTO農業交渉では、これ以上の輸入自由化の拡大は受け入れないよう、政府に働きかけていただくこと。また、ミニマム・アクセス米を削減・廃止し、食糧・農産物の貿易ルールは各国の食糧所見を尊重したものに改定すること。

 二、国民の主食である米の安定生産・安定供給を保障すべき国の責任を放棄し、水田農業の将来を危うくする「米政策改革」・食糧法改悪はやめ、米価の安定対策や、ゆとりある需給の確立につとめるよう、政府に働きかけていただくこと。

(新聞「農民」2003.4.7付)
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2003年4月

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