摘発あいつぐ米偽装!輸入米販売の元締も
東京都は三月十三日、表示を偽って米を販売した六業者に改善命令を出し、名前を公表しました。 処分を受けたのは、宮城屋鈴木商店(足立区)、麹町食糧販売(千代田区)、築地食糧販売(中央区)、本多精米店(杉並区)、鈴延商店(品川区)、川岸屋米店(北区)。一粒も入っていないのに「宮城産ササニシキ一〇〇%」と表示して販売したり、「新潟産コシヒカリ一〇〇%」の米には、他の品種が六割も混じっていました。
東京都は昨年暮れから、都内の米卸と三十馬力以上の精米機がある小売、合わせて百四十九業者を対象にニセ表示の取り締まりを強化。十二月から今年一月にかけて三十七業者の米をDNA鑑定したところ、四業者の米に表示と異なる米の混入が判明。立入検査の結果 、事実が確認されたため、行政処分を行い、業者名の公表に踏み切りました。残りの二業者は東京食糧事務所の調査で偽装が判明したものです。 都の生活安全課の担当者はさらに、「この六業者以外がシロというわけではない。引き続きDNA鑑定や立入調査を行い、結果が判明しだい公表する」と言います。 農水省のまとめでは、〇一年四月以降、処分を受けた業者は、大手米卸のユアサフナショクなど百十三にのぼります。このうち名前が公表されたのは十七業者。これらはすべて昨年七月のJAS法改正以降のものです。罰則強化と同時に、原則として行政処分の段階で業者名が公表されることになったため。 昨年十二月には国内最大手の米卸、木徳神糧の偽装が発覚。一部の生協やスーパーでは木徳商品の撤去が進んでいます。 今回、東京都が摘発した六業者はいずれも、ディスカウント店などに米を卸す仲卸や業務用米を扱う大手小売。 木徳は、この三月からカリフォルニア産あきたこまちを大々的に売り出した「アメリカ米ライスショップ・ネットワーク」の元締め卸。品川区の鈴延商店は、そのリーダー格の米屋。このコンビは「輸入米連合」。「偽装表示連合」といわれても仕方がありません。 安全・安心、国産の“作る顔が見えるお米”を消費者に届けるここに、米屋さんも、農家も守っていく道があります。
(新聞「農民」2003.3.31付)
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[2003年3月]
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