会員に呼びかけナズナ採り楽農倶楽部
「なんでナズナのことをペンペン草って言うんだ?」「それはお前、実の形がバチに似ているだろう。三味線のペンペンってわけよ」「なるほど!楽農倶楽部に入ると頭がよくなるなぁ」――分かったような分からぬような会話もまた「楽農倶楽部」の魅力です。 「どしどし作って、どんどん売ろう」「地域に合った“もの作り”掘り起こし、農家の生産意欲を引き出そう」と発足した「佐久楽農倶楽部」は、一年足らずで会員が百人を突破、勢いは止まるところを知りません。 雪の多かったこの冬でしたが、畑の雪もようやく消え、地面に放射状にへばりついていたナズナの葉が日一日と持ち上がってきた二月二十六日、「楽農倶楽部」は「ナズナ採り大作戦」を決行しました。 それというのも、食健連活動でお付き合いのある佐久総合病院の栄養士さんから病院食にナズナを使うのでと頼まれたのでした。他からの注文もあっていきなり七・五キロのナズナを二月末に納めることになりました。 ところが、「さぁ、困った」。年末年始にガーデンメッセ「産直ひろば」にナズナを出荷した部会長の斎藤増夫さん(72)が頭を抱えました。「二キロのナズナを夫婦で採って、洗って出荷するのに三日かかった。とてもおれにはやれない」。 そのころの畑はまだ雪野原。ハウスに種をまいた斎藤さんだけが頼り。 「そんなら人海戦術でいこう」と「楽農通信」で会員に呼びかけました。当日、予想を大きく上回る二十四人が無償ボランティアを買って出てくれました。 この日までに畑の雪もかなり解け、露地物もいけるとなって二、三のグループに分かれて採りまくり、夕方遅くまでがんばって量ったところ、十数キロになっていました。 「楽農倶楽部」では今、「殿様ねぎ」や「スーパースイートきぼう」の種子の注文、配布、栽培学習会にとりくんでいます。五人、六人とまとまって入会を希望する人たちもいて、勢いは増すばかりです。 (佐久産直センター 土屋 浄)
(新聞「農民」2003.3.17付)
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[2003年3月]
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