「農民」記事データベース20030303-576-08

雪の秋田で実験農場

おいしい野菜づくり


 秋田農村問題研究会(阿部健一郎代表委員)は、二月一日、冬場の野菜生産の振興をはかろうと現地研修会を行いました。当日は、農民連会員をはじめ、農業高校の女性教師、研究者、秋田市中央卸売市場の社長など二十人が参加しました。

 地元種苗会社の実験農場のビニールハウスのまわりは一メートルを超える雪。しかしハウスの中は無加温で葉物野菜が立派に育っていました。

 この実験農場では、百八十八種類の栽培試験をしたところ百二十種類の野菜が人工加温なしで採れることが実証されたとのこと。雪の環境が逆に野菜の無農薬栽培を可能にし、じっくり育つことから味もよく、栄養価も高いとあって消費者にも喜ばれているそうです。ホウレン草や小松菜、チンゲンサイをはじめ、多くの冬野菜の栽培がこれからはずみがつくのではと期待されています。

 米つぶし、農業つぶしが激しいなかで、逆境をチャンスに変え、雪国・秋田ならではの安全・安心、そしておいしい本物の野菜作りに挑戦する農家が増えそうです。

(秋田県農民連 佐藤長右衛門)

(新聞「農民」2003.3.3付)
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2003年3月

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