旬の味
未(ひつじ)年にちなんだ言葉を二つ三つ▼羊頭狗肉。いうまでもなく「羊の頭を展示して実は犬の肉を売る」こと。国産と輸入をすり替えること▼「平生の路は九羊腸。半生の功名は一鶏肋」(細く長くくねった山道を登る苦労をしてきたのに成果は鶏の肋骨だけ)「オレの人生は何だったんだ!」農民の怒りが聞こえるようだ▼財界・自民党流政治はこのように勝手放題だったが巨大銀行まで破綻する結果を自分で作ってしまった。しかも出口が見つからず、まさに迷える羊(旧約聖書イザヤ書53)だ▼「群羊を駆って猛虎を攻める」(どうせ人民に勝ち目はないさ)と彼らは民衆を侮り、羊のようにおとなしく言いなりになるものだと信じているらしい▼だがどうだ。ロシア油送船の流出重油を片付けたボランティアのエネルギー! 長野県知事選挙をはじめ保守の牙城での民衆・無党派の力は歴史を揺るがし始めているではないか▼羊に因む言葉には世相・時流に係わるものがあって面白い▼農民連こそ今年の人気者(年男年女)になっていいのでは。(節)
(新聞「農民」2003.1.6付)
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[2003年1月]
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