「農民」記事データベース20021125-564-11

旬の味


 北風小僧の寒太郎がついに当地方にもやって来た。昨年より半月早い初雪。今年は夏の長雨が晩秋まで続き、悩まされ通しだった。稲刈りが済むと秋仕舞いし、冬支度に入るのだが、今年は同時進行だ。かじかむ手でそそくさと冬囲いを行った▼百年もたつわが家は老朽がひどく、やや傾いていて「世界遺産になりそう」とよく冷やかされる。ひと冬に四回も下ろす屋根の雪は三メートルにもなり、頑丈な囲いがどうしても必要だ。初冬の束の間の陽はつるべ落とし。短時間にあれもこれもと気だけ焦る。それに農業情勢は風雲急を告げるだけに余計落ち着かない▼米改革の最終案が間もなく出される。米つぶし、農業つぶしの強行日程表とも言える恐るべき内容だ。もし、これを許したら、日本の食と農は取り返しがつかない事態になるだろう▼十二月四日は総決起の日。座して死を待つわけにはいかない。東京へ足を運ぼう。霞が関をトラクターと農民の怒りの波で包囲しようではないか。農民連には伝統の合言葉がある。今たたかわずしていつたたかうか。

(長)

(新聞「農民」2002.11.25付)
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2002年11月

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