お年寄りのケアセミナー 同窓会・つくしの会おしゃれで便利なバリアフリーファッション長野県佐久地方
長野県佐久市で十月五日に開催された全国食健連代表者活動者会議の懇親会では、バリアフリー衣服のファッションショーが行われ、参加者の注目を浴びました。自らモデルとなりファッションショーを行ったのは佐久地域で活動する「つくしの会」の皆さん。高齢者や障害者にも優しく、脱ぎ着が楽なバリアフリーのおしゃれな部屋着や寝巻き、背広などの改良と製作に取り組んでいます。
豊かな老後のためのセミナーから「つくしの会」は、佐久総合病院(長野県臼田町)が行っている「お年寄りのケアセミナー」卒業生による同窓会の活動を通じて生まれました。 「お年寄りのケアセミナー」は高齢者の生きがいと健康を支援しようと佐久総合病院が十三年前から行っているもので、お年寄りの健康づくりや豊かな老後のための趣味、介護などについて、講義と実習、体験を通じて学ぶことができます。 このケアセミナーは佐久地域の住民を中心に、福祉施設のヘルパーさんやJA女性部の支え合い組織の皆さんなどが受講していて、介護する人とともに、これから老い方を深めるという方も参加しています。 卒業生は三百人を超えており、卒業生で「お年寄りのケアセミナー同窓会」を作って地域のお年寄りを支える活動を行っています。
要望にそった衣服のリフォームにも同窓会では、高齢者介護を通じて起こる匂いへの取り組みとして、ラベンダーなどの香り袋を作り、老健施設にプレゼントしたり、毎年五月に佐久病院で行われる病院祭で展示と即売を行ったりしてきました。また、介護者用のおしゃれエプロン、病人用前掛け作りにも取り組んできました。 三年前(平成十一年)、同窓会の旅行で、簡単便利な介護服、障害をがまんしないバリアフリーおしゃれファッションに取り組む川崎市のボランティアグループ「糸の詩」が行った神奈川女性フェスティバルでの「高齢者・障害者のためのファッションショー」を見る機会に恵まれ、さっそく自分たちで、寝巻きや部屋着の改良に取り組み始めました。 二年前には、長野県厚生連が主催する農村医学夏季大学講座のアトラクションで、自分たちがモデルになって、自ら改良した部屋着や寝巻き、お出かけグッズや背広など二十五点のバリアフリー衣服のファッションショーを行いました。特に、背中がファスナーで開いて半身麻痺でも脱ぎ着が楽な背広(写真〈写真はありません〉)や、ズボンにパンツが縫いつけられて前半分が下げやすいパジャマなどはおおうけでした。 この取り組みをキッカケにして、十名ほどの会員が定期的に集まるようになり「つくしの会」として活動しています。同窓会の中で、介護服の研究を行うボランティアグループとして、地域の方々や福祉現場からの要望に応え、実費程度で衣服のリフォームや小物の製作を行っているほか、佐久病院祭や地域のイベントでのファッションショーなどにも取り組んでいます。 介護服のお問合せ=0267・82・2677同窓会事務局(佐久総合病院健康管理部)
(新聞「農民」2002.11.4付)
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[2002年11月]
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