「農民」記事データベース20020729-549-06

きりえと詩 いつか展

食のある風景

 新聞「農民」読者で愛知県津島市の桜井久美子さん(「愛知きりえの会」会員)から「食のある風景」というテーマでグループ展を開いたことを知り、その様子を書いていただきました。
(編集部)


 愛知きりえの会(会員百人)の有志でつくる“いつか展の会”が七月二日から七日まで名古屋市民ギャラリーで五回目のグループ展「いつか展’02」を開きました。“いつか展の会”は、七十五歳の唯一の男性のほか、主婦六人のグループ。

 三年目からテーマを決めた作品も作るようになり、「堀川」「公園へ行こう」に続き、今回は「食のある風景」としました。「食のある風景」としたのは、“食”だったら描く題材に不足はないというみんなの意見からでした。

 今年になって、BSE、雪印問題、無認可香料など、食べ物に関する問題がひきも切らさず起こり、結果として時機を得たテーマになりました。しかし、「きりえで表現するのは難しいよねえ」という思いを持ちながら取り組み、出来上がった作品は中国旅行での屋外食事風景、ビアガーデン、縁日の屋台、野菜そのものといったものでした。

 社会性を絵で表現することの難しさを感じましたが、命の源“食”は生き生きと楽しくあるべきとの思いはいくらか伝わった気がします。

 六日間で千百人を超える方が来場してくださりました。初めてきりえに接した方は「紙でこんなにいろいろ表現できるなんて」という感想を述べていました。また、庭に柿の木のある農村風景の絵や肥え運びの詩に「そうそう、子どもの頃はこうだった」と懐かしく想い出す年輩の方もいました。

(新聞「農民」2002.7.29付)
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2002年7月

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