旬の味
大阪新婦人が「スローフード・スローライフ・スローワーク」をテーマに職場班交流会を開いた。大手銀行や商社、病院で働く女性たちの労働は苛酷さを増している。「野菜ボックスの野菜を、すべて使い切ることが今の私の生きがいです」という参加者の言葉が耳から離れない▼これほど便利で豊かになったはずの日本の暮らし。しかし、その中身は、空虚さが膨らんでゆく。この空虚さをどう埋めてゆくか。産直はその役割を持っていることに気づく▼スローフード発祥の地イタリア。その食の健全さは、多様な素材にある。なぜ多様か。それは決して恵まれているとは言えない生産条件にある。恵まれないからこそ、そこに知恵がはたらく▼苦労して作りあげてきた知恵は、そうたやすくなくならない。日本も優れた食の文化を作りあげてきた。豊かな生産条件があったからではない。そこに暮らす人々が知恵を出し、作りあげてきたのだ▼もっと働く女性たちの中に産直が広がれば、「受け継がれた知恵」が根付き、次の世代につながってゆく。 (敬)
(新聞「農民」2002.7.8付)
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[2002年7月]
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