「農民」記事データベース20020506-537-23

旬の味


 北海道でも三月から四月にかけて黄砂が飛来している。これほど大規模なものは、二十二年ぶりだというが、家や車もすっぽりと黄砂に覆われている▼帯広畜産大学の田村昇市名誉教授が「北海道の今年の夏は低温になる」と警告している。理由は「黄砂は微粒で、年間空中に漂い日照をさえぎるためだ」と言う。なんとも気になる話だ。中国では黄土高原の砂漠化が進んでいると言うが、今年の大規模な黄砂と関係があるのではないだろうか。ともあれ、今は春の播き付けのまっ最中だ。過去の記憶をフルに動員して十分な対策をとって、冷災害に備えるのみだ▼それにしても、官房機密費の詳細な使途が明らかになったが、なんともあきれるばかりだ。まるで時代劇の「千両箱の山分け」の図だ。国民の税金をこれほど軽々しく扱う感覚に腐敗の根深さを感じる。小泉首相は、関与を聞かれ「十年前のことだから覚えていない」と答えているが、大事なことを忘れるようでは、過去の記憶をフルに動員する農業だけはできないと申し上げておこう。

(白)

(新聞「農民」2002.4.29・5.6付)
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2002年5月

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