勝利和解勝ち取るJMIU池貝支部
突然の倒産、解雇から約一年、工作機械メーカーの(株)池貝に働く労働者が三月二十九日、勝利和解をかちとりました。日本に「もの作り」産業がなくなっても構わないと不良債権の最終処理を進める小泉内閣のもとで、農民連は「兼業農民の雇用など、他人事ではない」と労働者のたたかいを支援。メインバンクである日本興行銀行(現・みずほ銀行)本店の前で座り込みを行う労働者にミカンや梅干しを差し入れるなどしてきました。 池貝は、国産第一号の旋盤を作った老舗メーカー。和解によって再雇用が決まった吉川喜代志さんは「今まではぐくんできたノウハウを生かして会社再建にがんばるとともに、『日本からもの作りをなくすな』の声をさらに大きくしていきたい」と語ります。 池貝は昨年、民事再生法を申し立てて倒産し、銀行の債権回収を最優先する「再建計画」を発表。「労働者や下請け中小企業への痛みの押しつけは許せない」と立ち上がったのが、桜井和夫委員長らJMIU(全日本情報機器産業労働組合)池貝支部の人たちです。 支援の輪は、六千六百団体を超える団体署名が寄せられるなど大きく広がり、池貝のツクバ工場がある茨城農民連も署名や集会に協力。JMIU組合員の解雇撤回、十五人の組合員の再雇用、解決金も含めて退職金の全額支給などの和解をかちとりました。また、JMIU組合員以外の労働者の退職金も大幅に引き上げられることに。 会社の執ような組合つぶしに屈せず、経営のあり方について提言もしてきた池貝支部は、このたたかいを通じて八人の新組合員を迎えました。「今あらためてたたかう労働組合の役割が増している」と、吉川さんは語っています。
(新聞「農民」2002.4.29・5.6付)
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[2002年5月]
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