趣味の農機整備青木 敬典
最終回 必要な工具最初が肝心、整備のための工具選び今回は最終回ですので、整備をするときに必要な工具について考えます。工具をそろえるときは最初が肝心です。中途半端な工具を買ってしまうと、ろくな分解整備が出来ないばかりか、かえって機械を壊すことになります。我々整備屋が一番苦労するのはボルトの頭やナットの角がナメルことです。これらはボルトやナットのサイズにあった工具を使わなかったために起こります。従って最初にしっかりしたメーカーの工具セットを購入されることをお勧めします。 ちなみに我々の仲間は「KTC」の機械整備用工具セット(約六〜八万円)を使っています。これなら単品で補充することもできますので、後々安心して使えます。これを基本にすれば、買い足す工具がホームセンターの安物であっても、JISマークさえ付いていればなんとかなります。 グリスポンプ、油差し、六角レンチセット、金属タワシなどはぜひそろえたい工具です。コンプレッサーはホームセンターで二万円台で売られているので、購入を検討する価値はあります。これがあると点検整備の幅が広がります。 我々JAの整備屋は、売った農機具に関しては一〇〇%修理する気構えでやっています。しかし今はやりのホームセンターで購入された農業機械は、部品の確保が難しく、品質にも問題があるため、あまり修理に乗り気ではありません。 使い捨ての製品には修理する喜びを感じないからです。我々は、売るよりも修理して調子が良くなったとき、農家のみなさんに喜んでもらうことに生きがいを感じて仕事をしています。また修理に関心を持ち、いろいろ質問された時などは、うれしくなって惜しげもなく教えてしまいます。 このように、JAの修理屋は口下手で、一見付き合いにくいですが、根は良い人ばかりです。こんな修理屋と上手に付き合って低コスト農業に役立ててください。 (農の会会員・おわり)
(新聞「農民」2002.4.22付)
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[2002年4月]
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