「農民」記事データベース20020401-533-19

旬の味


 私の子どもの小学校の卒業式が三月十八日にあったが、いつもより二週間ほど早く桜が咲いた。晩霜が心配だ▼九年前、園児五人、保母一人、パート二人で保育園が誕生した。当初から食にこだわる園で、農民連と田植えで泥だらけになり、稲刈りでは見事な“迷路作り”を体験した園児たち。給食はまず野菜の和え物。次に煮物、具だくさんの味噌汁、デザートへ。必ず食べないと次へは進めない。こうして食を通して育った園児たち。四月からは晴れて定員四十五人の認可の「ひいらぎ保育園」として出発する。名前のように冬をしのいで大きな春を迎えた気持ちだ▼「いろんな食品の不祥事が続いているなか、農民連が打って出ればよいのに」との消費者の一言に刺激を受け、三月四日付の新聞「農民」を千部見本紙で注文した。「本当の中に本当を探しちゃいけない。本当の中の嘘を探しなさい。嘘の中に嘘を探しちゃいけない。嘘の中に本当を探しなさい」という谷川俊太郎の詩を思い出した。“ほんまもん”を求める人がいる限り真実を届けたい。

(督)

(新聞「農民」2002.4.1付)
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2002年4月

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