「農民」記事データベース20020401-533-14

趣味の農機整備

青木 敬典


第5回 点火プラグ2

火花テスターを使って故障を診断

 われわれ整備屋はエンジンの診断をする時は、まずプラグをはずして電極部分の焼け具合を点検します。

 こんがりと狐色に焼けていればよいのですが、燃料でベットリ濡れていたり、黒いススが付いていたり、ギトギトのオイルの焼けカスが付いていたりするとエンジンの調子が悪い証拠です。原因を究明して修理をしなければ、プラグを交換しても意味がありません。

 そこで、今回簡単にできる「火花テスター」を紹介します。これはエンジンの始動不良や調子が悪いとき、プラグがイカレているのか、点火装置(コイルやICユニット)の故障なのか診断するためのものです。図1〈図はありません〉を参考にして作ってください。

 使い方はプラグを外し火花テスターにプラグキャップをつけ、プラグの穴よりかなり離れたエンジンの金属部分に取り付けます。そしてリコイルロープやセルモータを作動させます。このとき「火花テスター」の電極部分に「ピチピチピチ」と勢い良く火花が飛ぶか点検します(図2〈図はありません〉)。

 特にリコイルロープの場合3発以上飛ばないとダメです。そうでないとプラグを交換しても意味がなく、点火装置の故障が考えられます。ただし、今回の点検をする前にエンジン停止スイッチが「入」になっていることを確認してからやってください。

 また、「火花テスター」はプラグの穴より離して取り付けましょう。燃焼室に燃料が貯まっていた場合に「火炎放射器」のようになって危険だからです。次回はこの点火装置とガバナー(調速装置)について考えます。

(農の会会員)

(新聞「農民」2002.4.1付)
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2002年4月

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