演劇音楽も魅力――劇団東演――
劇団東演はブレヒトの代表作「三文オペラ」を、ロシアのユーゴザパト劇場との合同公演で上演します。すでに「どん底」などで斬新な舞台をみせてくれたベリャコーヴィッチが演出と美術を担当します。 ロンドンの場末にある「乞食の友」社。経営者のピーチャムはプロの乞食を養成しながら手広く商売をしています。ところが一人娘のポリーが交際している相手がなんと暗黒街のボス・盗賊のメッキーでした。ピーチャム率いる乞食集団とメッキー一味の攻防は警視総監や娼婦などを巻き込んで展開していきます。盗賊が警視総監に通じていたという社会批判もこめられています。 今回の公演では盗賊団をロシア側、乞食集団を日本側と俳優が演じわけ、群集の喧騒感をきわだたせます。また、音楽も魅力のひとつですが、ロシアの俳優陣が歌の部分は日本語をマスターして声量のある歌唱力できかせてくれます。 主人公の盗賊メッキーに「どん底」(ユーゴザパト版)のペーペルを軽やかに演じたA・ナウモフ、乞食商会のピーチャム夫妻に山中康司・腰越夏水、警視総監のブラウンに豊泉由樹緒、ほかに鶉野樹理、井上薫、安田扶二子らが出演します。山中康司さんは「演出家がエネルギッシュで芝居のテンションが高いので、日常生活の状態ではついていけません。一行のせりふでも全身でしゃべらなければなりません。常に高い水準の演技が要求されるので挑戦のしがいがあります」と語ります。 けいこ場では演出家が大きな声と迫力のある動きで俳優たちに演技をつけていました。 (鈴木太郎)
*2月16日〜24日、東京・三軒茶屋・世田谷パブリックシアター。連絡先=東演電話03(3419)2871 (新聞「農民」2002.2.11付)
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[2002年2月]
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