「農民」記事データベース20020211-526-02

奈良県連が3つの地域センター建設

農業、農民経営を守るために

関連/“仲間づくりに、二倍頑張れば五倍・十倍に返ってくる”


税金学習会21回開く

チラシ8万枚配布して、仲間も増えた

 「奈良県の農業と、農民経営を守るために、県下に事務所と専従を構えた三つの農民センター建設をめざそう」。古代飛鳥遺跡がある奈良県明日香村の健康福祉センターで一月二十七日、県農民連定期大会が意気高く開かれました。

 センターづくりに全支部斑で話し合い

 大会に向け、全支部・班で話し合ってきたのは、明日香村にある県連事務所のほかに北と南へ事務所と専従を配置すること、そのための会員拡大と会費値上げです。すでに三月まで確定申告に向けて事務所と電話を確保、背水の陣で取り組んでいます。

 竹島茂直県連事務局長の要を得た提案に対し、討論では「短期の事務所と専従確保の会費値上げだけでなく、朝市や直売所など、幅を広げた取り組みで会員を増やし年間維持を」など積極的な発言があり、補強された方針は満場一致で採択。

 大会翌日3つの事務所長が税金学習会へ

 翌二十八日朝九時。南事務所担当の中垣義彦会長、北事務所・長古川治義副会長、県連事務所のある中部担当の森本吉秀副会長(明日香村議)、竹島事務局長らで毎週月曜日に開く事務所長会議。日程表にもとづいて打ち合わせをし、それぞれ午後の税金学習会に出発しました。

 北事務所担当の古川副会長は法隆寺のある斑鳩町の学習会へ。女性会員に誘われて収支の資料を持って初めて参加した女性Hさん。古川さんから入会の説明を聞いたり、友人の「大丈夫よ、あたしがついているんだから」の言葉に「そうやね、よろしう」と、ニコニコしながら加入申し込み書にサインしました。

 県連では税金学習会の日程と産直への参加を呼びかけるチラシ十万枚を作り、八万枚を新聞に折り込み、宣伝に力を入れてきました。一月二十一日から月末までに開いた二十一回の学習会には四十六人が参加。うち税金・産直合わせて十四人が入会、増やした新聞読者は十五人でした。

 多様な広がりを見せる産直

 新婦人や生協、学校や病院給食など県内の団体への供給とともに、市場出荷も大阪、名古屋そして京都へ。米も初めて大阪に出荷するなど、広がりを見せる奈良産直センターは県連事務所と同じ場所にあり、青年職員らがてきぱきと仕分けや発送をしていました。

 奈良県農民のたたかう砦の県連事務所では、県連大会で決めた強大な奈良県連と産直センター建設をやり遂げようと明るく元気に奮闘しています。


今年から確定申告が変わって――茨城県南

“仲間づくりに、二倍頑張れば五倍・十倍に返ってくる”

税 金

 今回の確定申告から「所得標準」が廃止となり、収支計算ができない農家には「経費目安割合」で計算するなど、どんな小さな農家からも二割、三割の所得率で税金を取ろうとする全くひどいやり方になりました。

 茨城・県南農民組合は、そんなものに負けてたまるかと奮闘しています。

 十七の市町村がエリアの県南農民組合。昨年十一月から年末まで、農家戸数を超える二万四千枚のチラシを一般新聞に折り込み、八カ所で税金相談会を開きました。今年はさらに二万二千枚を折り込んで二十一カ所で開催、合わせて百人を超える農家が参加し、その中から十四戸が加入。新聞も五百部まであとわずかにと迫っています。

 「この間の特徴は、組合員のいない地域ほど多くの人が参加し、ほとんどの人が記帳ノートを買って帰ることだ。前回の参加者が次には新しい人を連れて来たり、『部落の人間を集めるから説明会を頼む』と言う人もいる。『標準廃止』で関心が高く、いかに今年が『特別の年』かがわかる」と組合事務局の村田深さんは言います。

 「いよいよ二月。役場での申告相談会が始まる。余計な税金を取られてからでは遅すぎるし、今年から申告書も変わるので『二倍頑張れば五倍・十倍になって返ってくる情勢』だ」と言う村田さんたち県南農民組合は、税金の取り組みを通して、組合員と新聞「農民」読者の拡大に張り切っています。

(新聞「農民」2002.2.11付)
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2002年2月

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