「農民」記事データベース20020204-525-06

七億円を農水省に請求

静岡県西部の畜産農民


 「政府は、BSE(狂牛病)による被害の全額補償を行え」―― 一月十八日、静岡県西部の畜産農民など十八人が、百十五件・七億千七百五十六万円分の「損害請求書」を農水省に提出して、早期解決・全額補償を求めました。

 この行動は、昨年十二月二十二日に浜北市で開かれた「BSE問題・緊急シンポジウム」を受けてのもの。約二百人が参加したシンポジウムでは、肉牛農家・酪農家の生々しい切迫した実態が出されるとともに、最大の責任が政府にあることが明らかになりました。そして「シンポだけで終わらせてはならない」「実効ある対策がとられない限り、ほとんどの牛飼いがいなくなってしまう」と、農民連が提起した「請求運動」が一気に広がりました。

 要請行動では、「『マル緊』や『マル特』は売れたもののみを対象にしていて、売れずに持ち帰っている実態を全然考慮していない」と改善を要求するとともに、「このままではエサ代も払えず、ストップされかねない」実態を訴えて緊急の対策を迫りました。

 参加者はこの後も、「請求運動」をさらに広げて国・県・各自治体への要請を強めるとともに、地元の消費者や生協とも協力して、学校給食に地元の牛肉を使うよう働きかけるなど、消費拡大のとりくみを進めようと話し合っています。

(静岡県農民連 吉川利明)

(新聞「農民」2002.2.4付)
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2002年2月

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